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カイロプラクティックは1895年9月18日に
アメリカ・アイオワ州ダベンポートで
Daniel David Palmer ダニエル・デイビッド・パーマー
によって創始されました。
脊椎に対する手技療法の歴史を遡ると、古くは「医学の父」ヒポクラテスの時代にまで遡りヒポクラテスの書物「関節について」の中でもその記述を見ることができます。古代からある脊椎手技療法に、神経系の働きという独自の理論をつけたDDパーマーに始まったカイロプラクティックは、国によって法制化が進んでいる多くの先進国においては4年から6年の専門大学において4200時間以上の専門教育を履修したうえで、公的資格として正規な職業として社会に認知されるようになりました。
日本には、1916年にアメリカのパーマーが創設した学校で学んだ川口三郎が伝えました。その後、民間療法として広まり、1995年には日本で初めて専門大学教育としてRMIT大学カイロプラクティック学科日本校(現在の東京カレッジ・オブ・カイロプラクティック)が開校し、2005年には国際的に正式なカイロプラクティック学校として認可を受けました。
国連の一機関であるWHO(世界保健機関)が2005年に発行したカイロプラクティックのガイドラインでは次のように定義されています。
「神経筋骨格系の障害とそれが及ぼす健康全般への影響を診断、治療、予防する専門職であり、関節アジャストメントおよび/もしくはマニピュレーションを含む徒手治療を特徴とし特にサブラクセーションに注目する。」
カイロプラクティックでは、背骨を中心とした関節の機能不全を主な原因として引き起こされる、神経系の働きに異常をきたす障害を「サブラクセーション」と呼び、主にその施術の対象として注目します。
人間の脳は、背骨の中を通っている脊髄神経を通して、自分の体が今どのような環境下でどのように働いているのかという情報を受け取り、その情報に基づいて、その環境下で最適な状態を作り出すために必要な反応を体に起こすように、体のすべての細胞に命令を送っています。背骨を中心とした関節に「サブラクセーション」が起こると、脳に送られる体の情報は阻害され、脳は正確な情報を受け取ることが出来なくなります。不正確な情報を受け取った脳は、その不正確な情報に対する反応を体に起こすよう命令を出すようになってしまうため、結果として本来必要な体の反応を引き起こすことができなくなってしまうのです。
そのため、偏った体の使い方をして体に癖がついてしまったり、内臓器の働きに影響を与え、体に余分な負荷を与え、様々な症状を引き起こす原因のひとつとなるのです。
例えば、同じような環境で同じような条件で生活している人たちの中にも、なかなか病気にならない元気な人もいれば、いつも体の調子が悪く病気にかかりやすい人もいます。その大きな原因の一つが、この「サブラクセーション」による体の反応機能の低下であると、カイロプラクティックでは考えているのです。
そこで、カイロプラクティックではその「サブラクセーション」を、手技や刺激の少ない道具を使って除去することによって、脳と体のコミュニケーションを正常な状態にリセットすることで、体に起こった様々な不調を改善することをその施術の主な目的としています。カイロプラクティックの治療と症状回復の経過のイメージはこちらです。